2009年2月11日水曜日

龍口酒家

香里と近所の中華「龍口酒家」に行ってきた。
いまどきめずらしいくらい寂れた駅ビルの地下1階。
一見入るのがためらうくらいの外観の店である。
しかしそれでもその実力は折り紙つきとの噂を
聞きつけて夕方6時過ぎに店に入る。

この店はメニューはない。
厨房からどんどん料理が出てくる。
こちらから止めない限り、次々と出てくるシステム。
店は小さい。
20人入れば満員になる店のサイズ。

そのレベルの高さは最初に出てきた
「黄色のにら炒め」を一口食べて分かった。

カウンター越しの小さい厨房から出てくるのは
ちょっとそこらでは食べれない品がこれでもかと。
酒の種類もすごい。熊の胆、蛇、トカゲ・・・などいろいろあるみたいだ。

初めて口にした食材もいくつかあった。
圧巻はこのすっぽんがたっぷり入った薬膳スープ。


この店のシェフ、石橋氏は、ぼくがカウンター越しで見る限り、
スープを含めたすべての料理を一つの中華鍋でこなしていた。
中華の店での楽しみの一つは、中華鍋を操るシェフの腕前である。
最後に石橋氏に挨拶を頂いたが、寡黙ながら魅力的な人柄。

いずれにしても。
その外観とはあまりにもギャップのある
懐の深い恐るべき店である。

2009年2月1日日曜日

黄金比

ジョジョの奇妙な冒険「スティール・ボール・ラン」の11巻に
「黄金比」の話が出てくる。
準主人公のジャイロ・ツェペリ(下11巻の表紙)は
自らの家に代々伝わる「医術」と「処刑」のために
この「黄金比」を利用している・・・という話だった。


この黄金比というのは、「1:1.618」の比率の長方形を意味していて、
この長方形の特徴は、中に一つの正方形をつくると、残りの部分がまた
「1:1.618」の長方形が出てくる・・・以上を永遠に繰り返すというもの。


なんとなく、このスティール・ボール・ランの11巻を読んで、
この「黄金比」って面白いな~というのがなんとなく
頭に残っていた。

もう1-2年前以上になると思うけど、上野の国立博物館で
開催されていたダ・ヴィンチ展に出かけたことがあった。
そのときのカタログをなんとなくこの週末パラパラと
めくっていたら下の図(ウィトルウィウス人体図)
が出てきて、久しぶりにこの「黄金比」とご対面した。



この人体図というのはダ・ヴィンチ自身が描いたもので、
ローマ時代の建築家ウィトルウィウスが主張した
「腕を伸ばした人間は正方形と円に内接する」
に感銘を受けて描いたらしい。

・・・で、この内接する円の半径と正方形の1辺が
「1:1.618」の黄金比であるという。

ダヴィンチは、人間や動物を細かに観察しながら、
そこに潜む原理や共通の発見を見出そうと努力している。
これもまたその発見の一つなのだろう。

このウィトルウィウスの図をみながら、
自分も巻尺を使って両手を伸ばして計ってみると
自分の身長と全く同じであることにあらためて気づく。
(つまり正方形に内接する。)

ちなみに、いま自分が使っている会社の名刺のサイズも
計ってみると、まさに「黄金比」である。